歌舞伎鑑賞にみる舞台芸術の楽しみ方

2000年10月28日(土) グリーンホール相模大野

今回、この催しに参加するのは、往復ハガキでの申し込みでした。私は、運良く入場整理券が当たったのですが、用事が出来てしまい、どうしても参加できませんでした。 その入場券で私の変わりに行ってくださったお友達からのご報告を元に、このページを作成させていただきました。(以下、、報告してくださった文章のまま掲載させていただきます(~v~))

 


 相模原市の企画で、カタイお題がついてましたが、要は、キレイな女形さんを呼んで、1部がお話、2部が映像と写真で楽しみましょうって感じの、やわらかい内容でした。
 ロビーに入ると、21世紀歌舞伎組のポスターが6枚貼ってあって、筋書きも8冊くらい、21世紀歌舞伎組のものや、猿之助一座の巡業のものなど、自由に手にとって見れるようになってました。
 
 笑也さんの服装は、1部が和服で、濃いグレーのたての細いストライプ、紺の羽織、裏地が水色のサテンみたいな生地(羽織を脱いで、女形の肩の落とし方とか見せてくれたとき見えました)、旅草履。「落語家じゃありません」とのこと。
 2部が洋服で、オレンジみたいな赤みたいな、パスタのトマトソースみたいな色のジャケットに、グレーのシャツ、襟が立て襟みたいなネクタイしないやつで、黒のパンツに黒の革靴でした。

 1部のお話は対談形式で、笑也さんが歌舞伎の世界に入ったきっかけから始まって、研修生時代、猿之助師匠の元に入ってから3ヶ月周期で自分はこの世界にあわないんじゃないだろうかと思い悩まれたこと。4年目に3ヶ月のお休みをもらって(猿之助さんは渋ったそうです)いろんなバイトをしたこと(額縁を300個売るセールスマンとか「この口ですからね」テニスのコーチの助手(ここを強調)とか)
それでも「猿之助が好きで」一緒に支えていきたいと思って戻ってきたそうです。

 そして最初の抜擢がトラの後ろ足で、次が馬の後ろ足、師匠に「研究して」と言われて襖を飛び越える技を成し遂げたこと。自称「立ち回り大好き小僧」だそうです。
 それからヤマトタケルのみやず姫に抜擢されたときのこと、某役者さんに断られて「じゃ、いいよ!うちの笑也にやらせるから!」駒沢公園で女形の声を練習した話・・・・・・。
 オグリで、「これがコケたらあんたのせいだからね」と言われて、実家に、「今度いいお役をもらったんだけど、だめだったら帰るからね〜」「待ってまーす」。
 話はスーパー歌舞伎の女形の話に変わり、「スーパー歌舞伎ってなんですかって、よく聞かれるんですけどね。デパートぢゃないってことです」とのこと。「・・・デパートの主催じゃなくてよかった」とか言いながら。

 あと、五七五じゃないせりふをどうやって言葉にするかでは、宝塚から盗んできたそうです。「様式は様式から盗んでくると早いです」「バトラー船長、どうか彼女の気持ちをわかってあげてください」とか言ってみてくれて、結構いい感じ。あと、高い声のために清元もやったとか。
 「笑也さんはスーパー歌舞伎の女形の第一人者でいらっしゃいますが」とかふられて、「自分一代で終わっては仕方ないので、後輩を育てていきたいと思います」
 あと、古典についても「もっとおもしろい型っていうか、あってもいいんじゃないか」「現代に合うテンポにとか、残していくのなら現代に合うように変わっていくべき」とおっしゃってました。
 以上、1部が50分でした。

 2部は、映像と写真を見ながらのディスカッション形式でした。
ヤマトタケルのみやず姫の目が自信なさげで、出番になると「でちゃう、でちゃうー」て感じだったとか。笑也の会の深雪とその後の藤娘を比べて、「年をとるとブリッコがうまくなるんです」とか。「だんだんいろいろな表情ができるようになってくる」とか。
 新三国志について、「役者にとって、一生にひとつあるかないかのはまり役」昔から師匠に、「早くうまくなってよ」と言われてきて、うまくなるってどういうことかわからなかったけど、お客さんや相手役さんに何を伝えるかって事だとわかったこと。玉蘭がかわいそうなことで関羽の死がより悲しくなるという、お芝居全体の中での仕事がわかってきたこと、ご自分の成長において大きな意味のあるお芝居だったとのこと。
 あと、笑花(笑也さん演じる劉備の手のひらから舞い落ちる桃の花びら)のことも、「最初は20枚だったんですけど、30枚になって50枚になりました。来月は70枚まいちゃおうかな」。
 進行役の人も、「成長物語をみてるようですね」とおっしゃってましたが、ほんと、私もそんな感じがして、ますますファンになってしまいました。

報告、以上です。

ということだそうです。ホントに、充実した内容で、笑也さんファンの人は益々好きに・・・・そして、今回見てファンになったという方も増えたはずですね。○○○さん!本当に詳しいご報告ありがとうございました。感謝感謝です\(^o^)/



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