芸術祭十月大歌舞伎

加賀見山再岩藤(かがみやまごにちのいわふじ)

2000年10月20日 歌舞伎座・夜の部(序幕のみ幕見)

 

 初めての歌舞伎座!外観を見ただけでも感動です。4階の幕見自由席チケットを並んでゲットしました。まず、並んでいる人の半分は外国人だったことに驚きました。幕見以外の席でも、3階席など、外人さんの姿もチラホラ・・・さすが歌舞伎座だ!
 私の後ろに並んでいらっしゃったおじいさんが「昼の部は、人気の二人の配役だから、チケットが売り切れで、幕見席もすぐ売り切れる」と話しかけられたのですが、私ったら、夜の部のことしか頭に無かったので、昼の部にどなたが出演されているのかも知らなくて(^^ゞ「そうなんですか〜」と相づちを打っておいたのですが、あとで筋書き見ると、仁左衛門さん&玉三郎さんだったのです。「誰が出てるんですか?」なんて、間抜けな質問しなくてよかったσ(^◇^;)。
 
<序幕 第一場 大乗寺花見の場>
 幕が上がると、笑也さんの”花房求女”は、もう舞台上に座っていらっしゃいました。むむむ・・・もしや?と思いオペラグラスでのぞき込むとやはり笑也さん! 花房求女は多賀家(多賀大領=猿之助さん)の重宝金鶏の香炉の警護役だったが、紛失したぬれぎぬを着せられ、刀と肩衣を取り上げられ追放される。・・・・・という可哀想な役柄なのですが、初めてこの目で見た笑也さんの立役、姿もお声もステキでした\(^^@)/全く、違和感無くて、ステキな声でした! 舞台上に笑也さん一人だけしかいなくなり、寂しく花道を進んで行かれるシーン、花道は残念ながら見えなかったのですが、ドキドキしました。
 右近さんの伊達平の立ち回り?の場面もキレイでした。
<序幕 第二場 多賀家下館門前の場>
 猿之助さんの二役目、鳥居又助が段治郎さんの若党勝平と出会う。背が高いので段治郎さんはすぐに発見できた。
その後、又助は歌六さんの蟹江一角に「お柳の方(笑三郎さん)を殺せばお家は安泰する」と騙され、花房求女から取り上げた刀を受け取る。
<序幕 第三場 浅野川川端の場>
 お柳の方を追って浅野川へ来た又助は、行列の駕籠の中へ白刃を突っ込む。実はお柳の方では無く、梅の方(門之助さん)を討ったのだ。供侍たちを交わし、又助は川に飛び込む。この場面は笑いました(~v~)。布で表現された川の一部がパカッと開いて、又助がそこに飛び込み、泳いでいる様子を表現してました。潜ったりして足だけ上に出したときは皆さん爆笑でした)^o^(。 
 又助は川端に脇差の鞘を落としたことに気づかなかった。
<序幕 第四場 浅野川堤の場>
 浅野川堤に泳ぎ着いた又助は、長谷部帯刀(段四郎さん)とすれ違う。その後、帯刀は梅の方殺しの一大事を聞き、川辺に落ちていた刀の鞘を見ると、花房求女のものだと気づくが、最前すれ違った又助を怪しく思う。
 又助が川から上がって、濡れた着物を絞る姿や、鞘を無くしたので、着物の袖を引き裂いて、刀を包む・・・というさりげない姿も、なんだかお上手だわぁ〜と感心。 
<序幕 第五場 八丁畷三昧の場>
 多賀家の馬捨場の番人・まや助(寿猿さん)を訪ねて、花房求女と互いに思い合う仲の又助の妹・おつゆ(亀治郎さん)が来る。
 「五年前、多賀家の局岩藤がお家横領を企み、中老尾上を死に追いやり、岩藤は召使いに討たれた。岩藤の死骸は八丁堀に放置され浮かばれないまま怨念がすさまじい」と聞き、気味が悪いと言う亀治郎さんのおつゆは、すっごく可愛かった〜。そして、そのおつゆに優しく接する笑也さんの花房求女もステキ〜っ!!(*^_^*)はにかむおつゆちゃんの手をそっと握る・・・・・求女。あぁ・・・亀治郎さんが羨ましかったです〜。その場面だけ私と変わってぇぇぇぇ・・・・なーーーんて思ってしまいました。でもやはり笑也さんのおつゆちゃんというのも観てみたかったなぁ・・・。五年ほど前までは、笑也さんが演じていらしゃったのに・・・・・。その頃観劇してなくて残念(T.T)
 その後、二代目中老尾上(中老尾上の召使い=玉三郎さん)が、八丁畷へお参りに来るのですが、その時に大向こうさんから「大和屋っ!」という声がたくさんかかって、「ん?大和屋???誰だろう??」声は、笑三郎さんに似ているなぁ・・・などと思いながらオペラグラスをのぞき込むと・・・・あっ\(◎o◎)/!玉三郎さんだぁぁぁ!遠くからでしたが、初めて拝見したのでそれにも感動してしまいました。この後の筋は、ややこしくてまとめられませーーーん。
けど、岩藤の白骨が寄り集まって、岩藤の亡霊になるところなど、仕掛けがすごかった。遠くから見たので、よく見えませんでしたが、最前列からだと仕組みが分かったのでしょうか?
<序幕 第六場 花の山の場>
 岩藤の亡霊(猿之助さん)が、山々の満開の桜を眺めながら局の姿で宙を舞いました。舞台上を上手から下手へ。そして花道のスッポンから三階の客席へ・・・と、序幕から宙乗りが観られるとは思わなかったので、すっごく嬉しかったです。サイコーです。
・・・・・・・と、私は、ここまでしか観劇できませんでした(T.T)
まだまだこの先が、面白そうなお話なのに、とっても残念(;>_<;)ビェェン。
 女形笑也さんの大好きな私は立役には、ちょっと抵抗があるかも・・・なーーんて心配してましたが、想像以上にとてもステキで・・・・これからも、女形&立役どちらも挑戦していってもらいたいなぁ〜と思いました。
 幕見席はお得です(^_^)v これだけ満足できて¥900でした。並ぶのはちょっとしんどいけど、お財布がピンチな時はお薦めですよねぇ〜。しかし、オペラグラスは必需品です。

筋書きみたいな観劇記になってしまいましたが、読んでくださってありがとうございましたm(__)m



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