『彦山権現誓助劒』二幕三場

(ひこさんごんげんちかいのすけだち)
2月17日(土)グリーンホール相模大野にて観劇

 2列目センターからの観劇だったが、舞台の奥行きがあるのでちょっぴり遠く感じた(T.T) ここからでも双眼鏡持って来たらよかったわ・・・・って考えちゃった。
 
★序幕 山城国小栗栖瓢箪棚の場
 
 剣術師範の故・吉岡一味斎の娘・お園(市川笑也さん)、お菊、妻お幸が、剣術師範・京極内匠(市川段治郎さん)により、死に追いやられた妹の敵討ちの旅に出る。お園は旅人目当てに客引きをする惣嫁に扮して、機会を狙っている。

 
 辻堂から現れた笑也さんは・・・・ホントため息が出るほどの美しさで、私の席周辺のおばさま方が「キレイだキレイだ」っていう声が止まなかったですよぉ〜。笑也さんの登場の前に、面白い化粧の惣娘で客席を笑わせた市川喜昇さんとのギャップ?もあったけど・・・(^_^; でも、喜昇さんも声がすごく無理なく女性っぽくていいなぁ〜って思います。

 妹・お菊の子、弥三松を連れた若党友平と思いがけず再会し、お菊も敵の返り討ちに合い他界したことを知る。その後、お菊に続き返り討ちにしようと狙っているお園を探して、京極内匠が現れる。友平と弥三松に先を急がせ、お園は内匠の様子をうかがっていると・・・・・辻堂から武知光秀の亡霊(段治郎さん)が現れ内匠に、実の父は自分で、名刀・蛙丸を与えると告げる。
 
 この場面は、段治郎さん1人2役!!辻堂内での早替わりはなかなかお見事でした(^^)//""""""パチパチ。
それにしても・・・・・段治郎さんは、悪役のお化粧がすっごく似合っていらっしゃって・・・・・ホント怖い〜〜けどカッコ良いです!
この後、お園は鎖鎌を持って内匠と蛙丸を奪い合うのですが、瓢箪棚に登って・・・転げ落ちて・・・・・とかなりハードな演出でした。女形でこんな激しくカッコ良く戦い・・・・・それでも美しさも持続し続けられる笑也さん!ホントに男性?って感じでしたよぉ・・・。
もう一歩の所で、逃げられてしまいましたが・・・・・・。

★二幕目第一場 豊前国彦山杉坂墓所の場

 毛谷村に住む、気は優しくて孝行者の六助(市川右近さん)は、八重垣流剣術の達人。剣術師範にと望まれたが断っていると、藩から”六助に勝ったら者を五百石で召し抱える”という高札が立てられた。
 亡き母の墓参りをしていると、老婆を背負った浪人・微塵弾正(市川段治郎さん)が通りかかり、六助と知ると「年老いた母のために」とわざと負けて欲しいと切り出され、六助は約束する。
 後日、友兵が返り討ちにあっている所を六助が通りかかり弥三松を託される。六助は不憫に思い自分が預かることにする。

 
友兵の傍らで泣く弥三松のかわいらしいこと!(=^0^=)ホントは泣く場面なのかもしれませんが、私は顔がほころんでしまいましたf(^ー^;。

★二幕目第二場 豊前国毛谷村六助住家の場

 弾正と六助の戦いの場から始まる。約束通り勝ちを譲った六助。 弥三松の親の手がかりになるように着物を外に干す。通りかかった老婆を快く招き入れると、自分を親にしてくれと奇妙なことを言い、小判を投げつけてくる。とりあえず奥で休ませていると、遊びに出ていた弥三松が帰って来て、母に逢いたいと泣くのでなぐさめながら添い寝してしまう。
 虚無僧姿のお園が通りかかり、干してある着物を見つける。山賊を尺八で簡単に追い払い、騒ぎに気づいて出てきた六助にも、友兵の敵と勘違いし斬りかかる。目を覚ました弥三まつが「伯母様」とすがりつき、事の次第を語り合うと、この男が六助だとわかる。
 途端に急にしおらしくなり自分は女房だと言いだし、夕飯の用意を始めたり釜の火を起こしたり一人上機嫌!

 
敵と戦うカッコイイお園さんが、六助さんと知った途端にコロリと変わって、女らしく振る舞うところはお見事\(^^@)/ 恥じらいながら臼を持ち上げてしまったりして六助を驚かせたり、釜の火を起こしながら、間違えて自分の持ってきた尺八で火を吹きそうになって「オホ・・・・オホホホ・・・」って、ちょっと悪戯っぽい笑顔がすっごくチャーミングなの(=^0^=)。笑也さんったら可愛いっっっっっっっっ(*^_^*)。訳が分からずオロオロしている右近さんも面白かったわ〜。


六助に訪ねられ自分の身の上を話し、六助こそ父の決めた許婚と告る。お園の父を欺し討った敵が剣術師範の京極内匠と初めて知る。
2人がようやく出会えたことを喜び、奥で休んでいた老婆(実はお園の母親・お幸だった)と祝言をあげる。
 六助の仲間の母親の死骸が見つかり敵をとって欲しいと頼まれ、死骸を見ると弾正が墓場で背負っていた老婆!騙されていたのだ。この六助を騙した微塵弾正こそ敵の京極内匠だとわかり、少しでも敵をとろうと身支度を整え、六助、お幸、お園、弥三松共に決意も新たに小倉へ出立する

 
自分にも敵討ちさせてくれとせがむ弥三松も頼もしかったわ(~~)。お園と六助2人の身支度をする場面もテキパキと見事だなぁ〜って思いました。
初めて見た演目だったので、話がどこまで続くのか分からなかったし・・・・敵討ち???時間があんまり無いけど・・・って時計を気にしていたら、決意を新たにした所で終わっちゃいました(T.T)。もちろん続きの話もあるんだろうからまた見たいなぁ〜。
 大向こうさんがほとんど居なくて、ちょっぴり残念だったけど、1階席は満席多分ほぼいっぱいだったと思います。(2階は見えなかったわf(^ー^;)
 

『團子売』

 江戸時代の夫婦の團子売の様子を描いた舞踊。明るく軽快な舞踊。
杵造役の市川段治郎さんと女房お臼役の市川笑野さんのコンビ!何だかお若い(*^_^*)二人で、とっても初々しかったです。段治郎さんは悪役の時と違って、優しい顔になってました(~v~)。笑野さんもとっても美しかったです。
歌舞伎TOPへ